著者プロフィール

「あるもの」で遊ぶ力が、AI時代を生き抜く地頭をつくる。

——藤島高校へ導いた、100均・廃材・自然から始まる「知育の羅針盤」

はじめまして。『トイコンパス』を運営しているノアです。1974年生まれの51歳(現在2026年)。福井県で、高校3年生の長女、中学3年生の長男、小学4年生の次女という、年齢の離れた3人の子供たちを育ててきました。私の原点は、両親にあります。父は数学を教える理系の教師、母も数字にめっぽう強く、新聞に載る「高校入試の模擬テスト」を趣味で解いて楽しんでいるような人でした。そんな環境で育ったおかげで、私自身も「学ぶこと=楽しいこと」という感覚が自然と身につき、知識欲を満たす喜びに溢れた子供時代を過ごしました。この「知的好奇心のバトン」を、どうすれば自分の子供たちにも渡せるだろうか。それが、私の知育への探求の始まりでした。

■ 「天才たちの幼少期」から学んだ、不完全なものの魅力

子供の脳を育てるために、私は高い教材を買い漁ることはしませんでした。発想の元になったのは、世界で活躍する偉人や成功者たちが「幼少期にどんな遊びをしていたか」という事実です。

■ 私が感化された「5人の天才たち」の幼少期の遊び

私が「100均アイテム」や「電卓」「廃材」などの身近なものを使った知育にこだわるのは、世界を牽引する天才たちの幼少期のエピソードに強く感化されたからです。
彼らは、完成された高価なおもちゃではなく、「不完全なもの」に自らルールを与え、工夫することで圧倒的な脳の土台(非認知能力)を築き上げていました。

人物(分野) 幼少期の「身近なもの」での遊び 遊びが育んだ力(のちの活躍) ノアの視点(家庭での実践エピソード)
藤井 聡太
(将棋棋士)
幼稚園時代、紙を編んで作る「ハートバッグ」などの手仕事にひたすら没頭し続けた。 圧倒的な集中力の持続と、指先を動かすことによる空間認識能力・前頭葉の活性化。 100均のビーズやお魚のタレ瓶、ペーパーの芯で作る「音の滑り台」。時を忘れるほどの異常な集中力を引き出します。
宮本 茂
(ゲームクリエイター
『マリオ』生みの親)
既製品のおもちゃがない環境で、竹を削って自作の道具を作り、近所の洞窟を探検した。 「何もないところから世界を生み出す」創造性と、自ら課題を設定する問題解決能力。 段ボールとガムテープで作る「家」。上手くできなくて悔し泣きする経験が、諦めない力(Grit)を育てます。
石黒 浩
(ロボット科学者)
家にある時計などの機械を分解し、電卓の数字が変化する仕組みに夢中になった。 物事の「仕組み」を理解しようとする論理的思考力と、数学・プログラミングへの親和性。 おもちゃではなく「本物の電卓」や時計。指先の動きと数字の変化を結びつけ、数学のパズルを楽しむ土台を作ります。
隈 研吾
(建築家)
幼少期、ひたすら積み木や家にある廃材(木っ端)を組み合わせて空間を作っていた。 立体の構造を直感的に把握する三次元的な空間デザイン能力。 芯をいくつも繋げてコースを作るような廃材の立体構築。空間把握能力と、試行錯誤のプロセスを自然に学びます。
小島 秀夫
(ゲームクリエイター)
普通のおもちゃに、自分で考えたオリジナル設定やストーリーを肉付けして遊んだ。 与えられたルールに縛られない能動性と、圧倒的なストーリーテリング能力。 ただの電卓を「魔法の箱」に見立てる遊び。与えられた枠にとらわれず、自分でルールを発見する力を養います。

これらに共通しているのは、「完成されたものを与えられるのではなく、不完全な素材を自ら工夫して遊んでいる」という点です。我が家の子供たちが、塾漬けにならずに福井の最難関「藤島高校」への切符を掴めた自主性は、間違いなく幼少期の「100均や日常品での工夫遊び(親子での共遊)」で培われたと確信しています。

偉人たちに共通しているのは、完成されたおもちゃを与えられるだけでなく、「不完全なもの」に自らルールを与え、工夫して遊んでいたという事実です。だから私は、彼らの体験を100均アイテムや廃材を使って家庭で再現し、親子で一緒に遊ぶ時間を何よりも大切にしてきました。

■ 100均アイテムと廃材が「宝物」に変わった瞬間

「あ、これだけでいいんだ」って、拍子抜けするくらい子供の目が輝いた日のことを覚えています。

ある日、100均で買ってきた色とりどりの「お魚のタレ瓶」「ビーズ」、そして普通ならゴミになる「トイレットペーパーの芯」を床に広げてみました。すると子供たちは、芯をつなげて長いトンネルを作り、そこにビーズを転がして「音の滑り台だ!」と大はしゃぎ。

既製品のキラキラしたおもちゃを与えた時より、ずっと必死な顔をして、よだれを垂らしそうなくらい集中して何時間もその場から動かないんです。何でもない廃材が、子供の想像力で「宝物」に変わっていく。親としては「高いおもちゃ、いらなかったな(笑)」という驚きと同時に、すごく誇らしい気持ちになりました。

■ 大人の「本物」が引き出す、数字への好奇心

子供って、おもちゃのスマホには見向きもしないのに、私たちが使う「本物の電卓」「テレビのリモコン」には異常に食いつきますよね。あの「背伸びしたい気持ち」を壊したくなくて、我が家では本物の電卓を「魔法の箱だよ」と渡して遊ばせていました。

「1」を押せば画面に「1」が出る。当たり前ですが、子供にとっては「自分の指の動きで世界が変わる」大発見です。数字の意味なんて分かっていないはずなのに、カタカタ叩いては「見て!増えた!」と顔を輝かせる。「壊されるかも」という不安より、数字の並びに自分なりのルールを見つけていく姿や、時計の針をぐるぐる回して「夜になった!」と遊ぶあどけない横顔が、たまらなく愛おしかったです。

■ 一緒に作る喜びと、あの「悔し涙」が必要だった理由

廃材で遊ぶのは、正直、買ってきた方が100倍楽です(笑)。でも、あえて一緒に作ることを選びました。
段ボールで大きな家を作ろうとした時、ガムテープが上手く貼れなくて屋根が落ちてしまったことがありました。息子は悔しくて泣きながら、それでも「手伝わないで!」と怒るんです。

親としては「こうすればいいのに」と口出ししたいのをグッと堪えるのが一番の苦労でした。でも、何度も失敗して、最後になんとか屋根が固定された時。あの、鼻をすすりながら「できた…!」と笑った、誇らしげなドヤ顔。
あれこそが、今言われる「やり抜く力(Grit)」だったんだと思います。自分で苦労して作ったからこそ、ボロボロの段ボールハウスをどんな高級なテントよりも大切にしていました。

■ 遊びが福井県内の最難関高校の合格に繋がったと確信した日

子供たちが大きくなって、福井の最難関である某高校を目指し、難しい数学の問題に向き合っていた時のことです。
普通の受験生なら「解説を見て終わり」にするような難問を前に、あの子たちはニヤニヤしながら「あーでもない、こーでもない」と何時間も粘っていました。

その姿を見た時、フラッシュバックして震えました。「あ、これ、あの時トイレットペーパーの芯でコースを作ってた時と全く同じ顔だ」って。

塾で詰め込まれた知識じゃなくて、「どうすれば上手くいくか、自分でルールを見つける面白さ」が体の中に染み付いている。だから、初見の問題が「苦痛な試練」じゃなくて「面白いパズル」に見えていたんです。私が「勉強しなさい」と言わなくても自主的に机に向かえたのは、あの幼少期の「工夫する遊び」がこの子たちの根っこを作ってくれたからだと、確信に変わった瞬間でした。

■ AI時代を生き抜く「発想力」を育てるコンパスとして

これからの日本は新しい時代へと進み、明るい未来が待っていると期待しています。しかし同時に、今はAIを使えばどんな知識も一瞬で手に入る時代です。詰め込み式の暗記には意味がなくなりました。
これからの時代に本当に必要なのは、「手元にある道具(AIを含む)をどう組み合わせ、どう展開していくか」という圧倒的な発想力です。何もないところから遊びを生み出した経験こそが、将来ツールを使いこなす側になるための大前提の土台になります。

誤解してほしくないのは、私は市販のおもちゃを否定しているわけではありません。「流行っているから」「可愛いから」という理由で買うのも、親子の笑顔に繋がるなら大賛成です。
このブログ『トイコンパス』では、廃材を使った知育アレンジから、最新の人気おもちゃまで幅広く取り扱います。ただ、それらを紹介する時に「このおもちゃで、子供のどんな力を引き出せるか?」「どう親が関わればいいか?」という、私なりのフィルターを通してお伝えしていきます。

忙しいパパやママが直感的に理解できるよう、文字だけでなく「スライド形式のわかりやすい画像・イラスト」もふんだんに使っています。
子育てを駆け抜けてきた先輩ママからの、一つの「羅針盤(コンパス)」として。このブログが、あなたと大切なお子さんの毎日に、少しでもワクワクするヒントをお届けできれば幸いです。

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